こんな施設ができたら、時価がさがるから止めて
なんて、韓国では普通の光景だったので
日本の南ア問題をみていて、なるほど、興味深い。
私も、最近
近所で似たようなことがあったので、韓国の一例をあげてみます。
近所には国立大学病院が運営する市立病院があり
このあたりでは、どの患者も最終的にはここに運ばれるくらい大きな病院です。
2015年、MERSで大騒ぎになった韓国ですが
その時も、ソウルで感染患者受入れ病院が2つ選ばれて、対応していましたが、その1つがここです。
感染患者用の施設が他に比べて充実していたとも思いますが、そもそも医療陣が感染について、渉外的に世界で活動していたということもあります。
同病院の脳外科の教授が、カンボジアの病院の施設や、医療技術の発展に貢献して、カンボジアから勲章をもらったのですが、やはり「感染」に関する項目についても、先端技術を伝授したとか。
ちなみに、彼は私の執刀医で命の恩人なんですがね。←さらっという
そういう下地があったからこそ、MERSの緊急時にも対応できたんだと思います。
政府はMERS騒動の教訓を生かして韓国に、感染患者専門センターをたてる計画をたてました。
当然、ソウルで2ヶ所つくるうち、1ヶ所はこの病院に立てようという話になりました。
何せ基礎ができてますからね。それに国立運営市立病院という完全なる公共機関ですし。
さて、病院の目の前にある高級マンションの住民は
大反対!
表向きは「病院のすぐ横には大きな公園があり、福祉施設もある。子どもたちもたくさんいる場所。そんなところに感染患者がくるようなセンターって、『嫌悪施設』でしかない」なんて言ってます。
確かに、子育てしていて、とても住みやすい街というのはありますが。
(かといって、別に高級住宅街でもないし、どちらかといえば、従来安い区域だったのが、どんどん時価高騰してるだけの街)
まあ、公園の一部を破壊して・・となると、それもどうかなと思いました。
が・・・
ただ、今公園の地下は、その地下鉄の駅必要?と思えるような「新鉄道」を轢いているんですよね。
新しくできる駅が既存にある駅と徒歩10分の位置(要る?)
病院の向こう側は、古い町並みを開発地区にして、大型マンション団地を作る計画にあります。
住民の本心なんて
「センターができたら時価がさがるけど、地下鉄の駅ができるのは公園を縮小させても時価が保たれる。」
という一本でしょうね。
なんだかきれいごとを並べて
マンションのあちこちに「センター建設反対!」の垂れ幕をぶらさげています。
結局、この話は延期になり、垂れ幕も姿を消しました。
ただ、今後どうなるかわかりません。
MERS騒動は、まだ記憶に新しい3年前のことですが。そんなに時価が大事なのかなと。
(家持じゃないから、わからないのかもしれませんが)
私だったら、自分が感染したときに、すぐに対応できる病院が近くにあるって
逆にありがたい気もするのですが。
実は、この感染専門センターはソウル以外にも建設の予定が立てられていますが、
やはり住民の賛成を得られないとか。
詳しい計画、設定、癒着があるとか、忖度だとかなどなど。
反対の理由が他にもあるかもしれませんが、
正直なところ、詳しくはわかりませんのでなんともいえません。
(反対派もそうじゃない?)
そもそも根底には「時価が下がるからやめて」というのが共通して、日本以上に根強い韓国です。