韓国では、日本人が就業ビザを取得することが年々難しくなってきました。
その一方で、起業ビザのほうが実は取りやすいのではないか、と思うようになって来ました。一昔前まではD-8起業(投資)ビザは、資本金が1億ウォン(1千万円)以上の壁が高かったように思いますが、やはりこの時代、スタートアップに関するビザが取れるようになってきましたね。
D-8の派生ビザであるD-8-4(技術創業ビザ)は、点数かせげば資本金がなくてもビザが取得できるようです。まさしく、スタートアップビザです。
OASISとは
Overall Assistance for Startup Immigration Systemの略で、これぞスタートアップ推進プログラムです。
このプログラムでビザ取得の点数を稼ぎます。
資格要件
学位は必要
就業ビザは、どこの国でも4大卒は必須です。韓国も例外ではないので、本国、外国あるいは韓国で学位以上はとっておきましょう。修士、博士ならなお点数が高い。
どこかの国では大学のレベルも問われますが(日本なら旧帝大学の点数が当然高い)、韓国は外国大学のレベルは不問です。
法人登記or事業者登録が必要
ビザを取得する前にどちらか一つが必要。
事業者登録なら、観光ビザではいってきて、賃貸で部屋を借りて、管轄の税務署で申請すれば簡単に事業者になれます。留学生でも可能です。
点数制度の368点中80点以上
ここからが本格的なビザ取得の道になります。資金は多くかからずとも、時間がかかります。
<必須科目>
特許・実用新案権 | 80 |
意匠権 | 50 |
特許・実用新案出願 | 20 |
意匠出案 | 10 |
満了した特許権などの共有者 | 5 |
E3(研究ビザ)で在韓3年以上 | 15 |
発明や創業アイデア大会で1~3位入賞 | 25 |
法務部長官が認定した政府などの事業で選定された外国人創業アイテム | 25 |
<選択科目>
OASIS2、4修了 | 各25 |
OASIS1,5,7修了 | 各15 |
資本金1億ウォン以上 | 15 |
国内外博士 | 10 |
国内の学位または修士 | 5 |
TOEIC3級以上または社会統合プログラム履修 | 10 |
✔ 必須科目の知的財産権は実用新案を狙え
知財権を持っていると、黙っていても点数クリア。
特許権1つで80点をクリアできるという、いかにも技術者向けのビザ!
ただ、特許権を取得するのはビザをとるより面倒な上に、お金もかかり、権利を取得できるかどうかもわからない。
実用新案権なら、ちょっと頭をひねれば取得できる可能性は高いので、どうせならこちらをオススメ。
登録になるかどうかわからないけど、とりあえず出願しておくというのもアリです。
出願は誰でもできます。手数料も微々たるもので、それで20点は確実にとれ、上手くいけば実用新案は特許よりも軽く早くとれてしまうので、80点も夢ではありません。
日本で実用新案は無審査なので、手続き上に不備がなければ、ほぼ確実に権利が取得できます。
韓国では審査があるので、日本よりは権利の取得が難しいといえます。
資格要件では、どこの国の権利が必要かは明確ではないので、日本で実新権を取得して、それを提出ということもできるかもしれません。
必須科目で1つは書類が必要なので、オススメは、実新or意匠を「出願」すること
ただ、審査で拒絶がでる前にビザを申請するのがいいのかもしれません。
✔ 選択科目での点数稼ぎ
一番とりやすいのがOASISの修了
これはソウルグローバルセンターや各機関で研修を行っているので、きちんと出席すれば点数が獲得できます。
例:OASIS4の場合:10日間2時間ずつ
詳細は↓↓↓
まとめ
留学生の場合、求職ビザで滞在している人も、求職ビザからこのビザに変更も出来るので、求職ビザの間に、研修などを受けて、スタートアップビザを目指すのもありかもしれませんね。
就業ビザをとるより、スタートアップビザを目指してとれるほうが、今後の役にもたちそうな気がします。
特許とるほどの技術歴がない!という人は、やはり就業ビザを狙うしかないと思いますが、翻訳や通訳で就業ビザを取得することは、もはや限界に近くなってきています。
就業ビザを狙うのなら、日本と同じくこれから韓国でもIT(エンジニア)の人材不足になっていくので、IT系の資格や経歴をとってから渡韓されるほうがいいかもしれませんね。
<注意>
ビザの情報は頻繁に変更されるので、正確な情報は随時アップデートしてくださいね